
親は「困った話」に反応しがち
子供との会話の中で、成績が良かった、賞を取ったといった特別な出来事だけでなく、
「楽しかったこと」「嬉しかったこと」を話してくれる瞬間があります。
ところが、そうした話は「そう、よかったね」と軽く流してしまう一方で、
先生や友人の不満や悩みを口にすると、つい「なに?何があったの⁉︎」と身を乗り出してしまうことはありませんか?
親が心配で冷静さを失ってしまうのは自然なことですが、実はその反応が子供に大きな影響を与えることがあります。
親の反応が子供の「出来事の意味づけ」を変える
本来は軽い愚痴だったとしても、親の強い反応を通して、子供は出来事を大げさに捉えてしまうことがあります。
- 「そんなに大変な出来事だったのかもしれない」
- 「自分はひどいことをされていたのかもしれない」
心理学でも、親の反応は子供の自己評価や対人関係の捉え方に強く影響することが知られています。
その結果、先生や友達を見る目が変わってしまったり、自信をなくして萎縮してしまうこともあります。
話を大げさにしてしまう子供たち
友達との喧嘩であっても、子供が少し話し始めただけで、親が相手を悪者扱いしてしまうことがあります。
本当は「ただ話を聞いてほしかっただけ」なのに、親の勢いに押されて引っ込みがつかなくなり、話を大げさにしてしまうことがあるのです。
また、親が強く関心を示したこと自体を嬉しく感じてしまい、
無意識のうちに「困っている自分」を演じ続けるようになる場合もあります。
逆に「話せなくなる」こともある
一方で、「心配をかけてはいけない」「困っている自分を見せるのは恥ずかしい」と感じるようになり、
困ったことがあっても親に相談できなくなるケースもあります。
つまり、親の反応の仕方によって、
- 子供が困っている姿を誇張する
- 逆に困っていることを隠す
という両極端な方向に傾いてしまうリスクがあるのです。
困った話より「嬉しい話」に注目を
もちろん、子供が本当に困っているときは冷静に耳を傾ける必要があります。
ただし大切なのは、「困った話」ばかりに強く反応しないことです。
子供が困ったことを話したときは、まずは騒がず、口を挟まず、最後まで冷静に聞く。
そして、何気ない「嬉しかった話」「楽しかった話」こそ、一緒に大げさに喜んであげる。
その積み重ねが、子供にとって安心感や自己肯定感を育てることにつながります。
ご相談を考えている方へ
子供との会話で「どう対応したらいいのだろう」と迷う親御さんはとても多いです。
カウンセリングでは、一人で抱え込まずに、お子さんとの関わり方を一緒に整理しながら、安心できる親子関係を築くお手伝いをしています。
「つい強く反応してしまう」「子供の話をどう受け止めればいいか分からない」
そんなときは、一度ご相談ください。
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