虫が苦手、動物が苦手など、苦手なものがあるという人は多いと思いますが、その苦手なものが自分では避けられないもので、日常生活に支障をきたしてしまうというご相談があります。
そのような状態を限局性恐怖症ともいいます。
DSM-IVの特定の恐怖症の類型では以下が挙げられている。
- 動物型:あるいは虫
- 自然環境型:高所、嵐、水
- 血液・注射・外傷型
- 状況型:飛行機、エレベーター、閉所、トンネル
- その他、窒息、嘔吐
またICD-10は以下を挙げている。 動物、雷、闇、閉所、飛行、高さなどを挙げ、高所恐怖症、動物恐怖症、閉所恐怖症、単一恐怖を含み、醜形恐怖症、疾病恐怖症を含まない。
wikipediaより引用
ご相談にこられた方の中には、女性40代の方は「鳩」が苦手で避けるようにしてはいるが、ある日、駅のホームに鳩が飛んできた時、驚いて線路内に落ちそうになり命の危険を感じた。
男性50代の方は「雷」が怖くて、雷が鳴ると仕事中にお客さんの前でうずくまるようになってしまうという方もいました。
カウンセリングした方に共通していたものは、その特定のものは幼い頃から苦手だったとしても、生活に支障をきたすまでの恐怖を感じるようになったのは大人になってからということです。
嘔吐恐怖症(おうときょうふしょう)などは、嘔吐の嫌な出来事があったとしても、嘔吐そのものというより、心の奥底に別の不安が大きくある時に発症している場合が多いですが、限局性恐怖症のは不安からではなく、むしろ「怖いものが無くなってしまうのが恐怖」だったということも多いです。
何にせよ一度生活に支障をきたすような事があると、苦手なものがなかった日も「いつくるのではないか?」との不安が日々続き、そのストレスからまた違う問題が起きていることもあります。
特定の苦手なものがある方は、「苦手」と言ってしまうと、みんな苦手なものくらいあるだろうと考え、どこかに相談するのは大袈裟だと思わず、生活に支障をきたすような事が起こる前にご相談ください。
今までのクライアントさんは、カウンセリング後その対象を好きにまでなれませんが、日常生活に支障をきたすことは改善されています。