誰も悪者がいない中で

親が嫌いなわけでもない、愛されて育ったと思っていても、「親なんて嫌い」「親はうるさい、理解がない」と思った事があったり、親の嫌なところの一つや二つがあるというは、ある意味普通のことだと思います。

ところが「親のことを嫌だと思ったことが一度もない」「親の嫌なところは全くない」という人もいるのです。

子供の性格育成には最初の社会、家庭、親が影響すると言われているので、うちの親は毒親だ、そのせいで今の自分は悩みが多い、という方からすると羨ましいことかも知れません。

ですが

  • 好きな人とは話せない、異常に照れる
  • 他人とのコミュニケーションが苦手
  • 自分で大きな物事を決められない
  • パートナーと向き合えない
  • 血縁者以外を人として見れない、思いやりを持てない
  • 50代以降から理由のわからない不安が出てくる

このようなご相談でカウンセリングを受けられる方の中に「親を嫌だと思ったことが一度もない」という方が多いのです。


これは「親を嫌だと思ったことは一度もない」クライアントさん(20代 女性)が、申し込みフォームの相談内容の欄に記入されたものです。
※ご本人の承諾を得ています。

嫉妬感や思い込みのようなものをコントロールできないでいる。普段はよくてもそのような感情が出ると自分でも嫌になる。より近い距離感の人に出やすいので仲良くなってくると不安になり自然に距離をとろうとする癖があるように思う。 改善したい。

クライアントさんをAさんとします。

数年前「好き」と言葉にしたら軽く思えて言いたくないほど大好きな男性と出会い、交際しました。
Aさんと彼はある楽器の奏者です。彼とは演奏でも組むことになりました。
二人のセッションは、自分も彼も今まで感じられないほど素晴らしいものになったそうです。

ところが、ある日突然彼から別れを告げられてしまいます。
それから少ししてAさんのお父さんが亡くなりました。

彼とは別れてからも仕事では一緒です。
Aさんのお父さんが亡くなった時に、彼が支えようとしてくれましたが、Aさんは彼に近づくのが怖くなり、避けるようになりました。彼が怖いというより自分の気持ちの波が怖くて、またあの波が来ると思うと心が固まってしまうのだそうです。

その波とは、彼と付き会っている時は今まで経験したことのないような大きな喜びを感じることができたけれど、衝突した時は胸をえぐられるような苦しみもあったので、喜びの大きさと大きな苦しみを繰り返すことだそうです。
またあの思いをすると思うと怖くなり、彼と仕事するのはやめることにしました。

暫くすると彼は新しい女性の演奏者を見つけました。彼とその女性は恋人同士ではないのですが、演奏を聞いていると嫉妬して苦しい、でもどうしようもできない。復縁したいのかといえばそうではなく、怖さのほうが強いので嫌なのだと言います。

彼に対しての怖い気持ちを話している時に、Aさんは中学時代のある友人のことを思い出し、話し始めました。

中学生になってすぐに他の友人とは比べ物にならないくらい大好きな親友ができたそうです。
まるで家族のように遠慮なく親友に接していたAさん。

ところが暫くすると、その親友はAさんから離れていってしまいました。
理由を聞いても話してくれないし、どうしていいのか分からなくて怖かったそうです。

でも他の”普通”の友達とは何のトラブルもなく仲良くできていたので、今まで思い出すこともなかったそうです。

なぜAさんから大好きな人ばかりが離れていってしまったのでしょうか?

誰も悪者がいない中で②に続きます。

足を引っ張られる

悩みの原因も解り、方向性も決まり元気になったクライアントさんの中には
「私、本当はこんな感じの服が着たいんです」
今までメイクをしていなかった人は「本当はメイクをしたいのですが」と自分が本当にしたかった事に気づき、外見も変化したくなることがあります。とても良いことです。

しかし、そこであることが理由でためらってしまうのです。

それは、メイクをするようになったり、今までとは違うイメージの服を着たら
「(周囲の)人から何か言われそうで・・・。」と、ためらうのです。

そんなの気にしなきゃいいと思うかも知れませんが、
実際に嫌な事を言われたという方もいるのです。

メイクをしたり、メイクを変えたり、パンツやデニムばかりだった方がスカートを履いただけでも、
何かを少しでも変えると、

「なに?どうしたの?」「なに張り切ってるの?」
「今日は何か頑張ってるけど、どうしたの?」などと言う人がいるのです。

今までやっていなかった事を始めるのは勇気も要りますし緊張するものです。そこでこんなことを言われたら、恥ずかしくなるし、嫌な気持ちになってしまい、やる気も失せてしまうでしょう。

このような「意地悪な人」は、なぜそんな意地悪を言うのかというと、その人自身が自分の本当に好きなことが出来ていないからです。金銭的な問題でではなく、自分も人からどう思われるかを気にして出来ないのです。

なので人にも自分と同じようにいて欲しい為、『素敵だな、いいな』と思えば思うほど、それをやめさせたくて足を引っ張るのです。

このような理由で自分のなりたいイメージになるのをためらってしまうという人は、メイクやファッションを変え、意地悪を言いそうな人に初めて会うときに『何か言われたらどうしよう』と怯えるのではなく、『絶対に何か言われるだろう』と構えていましょう。

そして実際に意地悪なことを言われたら、素直に(フリでも)「前からこうしたかったから思い切ってやってみたんだけど変かな?駄目?」というように、意地悪には一切気付いていないフリをして聞いてみるのです。すると意地悪な人達は一変して「そんなことないよ、可愛い!」と褒めてくることが多いのです。

これは、意地悪をしようとしている人の中には無自覚だとしても『やましい気持ち』も必ずあります。

意地悪しようとしたのに、素直にアドバイスを乞う(頼られる)ようなことを言われたら意表を突かれます。
そこで初めて、羨ましさから意地悪しようとしていたことが恥ずかしくなり、素直に褒めることができたり優しくなったりするのです。

この「足を引っ張る周囲の人」とは、同じ職場の人だったり家族だったりもしますが、一番多く聞くのは「友人」です。

自分が素敵に変化していこうとすると、友人から嫌がられる、意地悪をされる、足を引っ張られるだろうと分かっていながら、それが「友達」というのもおかしいのですが、

友人とは、最初は考え方や好みが似ていたから仲良くなり付き合っていたのだとしても、自分に疑問を持ち、このままじゃ嫌だと思い自分が変わると、今までの友人達とは合わなくなり、自然と付き合う人達が変わっていった、ということは良くあることです。

しかし、同じようなケースでも、有人達から意地悪を言われながらも自分の好きなことをやり続けていたら、友人達も素直に「私もこういうの着たいな」と言うようになり、それから他の友人にも同じような変化があり、以前よりも自分も友人達もみんなが仲良く楽しくなったとの報告も受けたことがあります。

嫌な事があった時に慰めてはくれるけど、良くなる時には足を引っ張る人よりも、嬉しい時に一緒に喜んでくれる人が友達であって欲しいですよね。

多くないと思われる結婚のかたち

多くないと思われる結婚をされた女性は、同じような悩みを抱えてしまうことがあります。

多くないと思われる結婚とは

  • 妻が高給で安定している仕事をしている。会社を経営をしている。
  • 夫が、まだ成功をしていないアーティスト
  • 夫が外国の方
  • 夫が起業を考えていて、その途中、など

この女性達の同じような悩みとは

「旦那さんに対して理由が分からない不安がある」
「些細な事で旦那さんに辛くあたってしまう自分が嫌、辛い」
「旦那さんに不安になり取り乱してしまう」
「旦那さんに依存してしまう」

「自分はどこかおかしいのではないか?」と思い、自分を責めているのですが、

どうしてこのようになってしまうかは「周囲の人間への嫌な気持ち」に無自覚のまま、嫌な気持ちだけを旦那さんにぶつけていたことが多いのです。

「結婚のかたち」や「夫婦の在り方」とは人それぞれ自由なのですが、「こう在るべき」「これが普通」と思っている方も多いと思います。

思うだけなら誰にでもあるでしょうが、「普通」と言われるものと「違うことをした人」のことを、心配する人もいれば、勝手に噂をする人もいます。

また、「 自分では出来ないようなことをやっている人 」がいると許せないのか、羨ましいのか「そんなの上手くいくはずない 」と思いたくて、どこかで「上手くいかないこと」を願っている人も悲しい哉います。

そのような人達が、女性が経営者、高給で安定している職業というとご主人の収入がどうあれ「旦那さんはお金目当てで結婚した」と噂したり、

国際結婚は、親に反対されたという方もいますが、親は祝福しているのに、親の友人やご近所の方が「国際結婚なんて大丈夫なの?」と、しつこく聞いてくるという方もいました。

旦那さんがまだ成功はしていないアーティストだと、生活に困っているだなんて言ってもいないのに「大変よね」「利用されているんじゃない?」「騙されているんじゃない?」
子供をもたない選択をすると「子供は、作れないよね(稼ぎ頭がいなくなるから)」と言われたこともあるそうです。

このように、多くないと思われる結婚をされた女性は、勝手に旦那さんの性格を決めつけられたり、奥さんが苦労しているように言われたという方が多いのです。

でも彼女達は、そんな周囲の人に対して『なんでそんなこと言うんだろう?』と疑問を持ったり怒りもしていないのです。

『そう思う人がいるのも分かる 』と理解しているからです。『多くない夫婦のかたち』だとも知っています。
なので『そう言われても仕方ない』という気持ちを持っているのです。

でも、事実ではない勝手なことを言われるのは、やはり嫌なのです。 当然でしょう。
「腹が立つと思うのすら悔しい」という人もいました。

「本当に幸せなら そんなの気にならないはず 」なんていうのは理想論で、「嫌なこと」を言われたら、嫌だ、悔しい、腹が立つと感じるのは当然です。

そして、人間とは同じようなことを2人にでも言われたら、皆からも同じように思われていると思ってしまうものなので、

「上手くいかないだろう」「この先きっと何かあるだろう」「長く続かないだろう」と、みんなが思っていると思ってしまうのです。そうなると『もし離婚なんてしたらみんなから何を言われるかわからない』と無意識に怖くなります。

『 絶対に離婚するようなことになっては駄目だ 』と無意識に強く思い過ぎてしまい、夫婦には当然あるような、ちょっとした意見の違いや、旦那さんの小さな欠点を見つけると「すごく不安になり取り乱してしまう」「文句を言いたいのに、何を言っていいのか分からない」となってしまうのです。

「周囲からは何を言われても仕方ない」と諦めているので、自覚できていない「周囲への不満」が、旦那さんに対して「貴方がそんなんじゃ、周りから何か言われてしまう」と言う想いになり、

旦那さんに文句を言いたくなるけど、潜在意識では旦那さんが悪いのではないのを分かっているので、何を言っていいのか分らずに混乱してしまうのです。

「旦那さんに依存している」と思ってしまうのは、噂をしたり嫌な事を言う人達だけでなく、結婚を心配した人達にも、旦那さんのちょっとした愚痴を少しでも言えば『ほら、やっぱり』と思われるのが嫌で、誰にも何も話せなくなる為に孤独に陥り易くなります。そうなると「自分の味方は旦那さんだけ」という気持ちにもなるので依存していると思ってしまうのです。

「もしかして こんな想い(周囲の人に言われること等について)がありませんか?」とお聞きすると、

「ありました、離婚したら周りから何を言われるか分からないって、どこかでいつも思ってました」
「あります、気にしていないつもりだったけど、やっぱり嫌です」と言い、泣いてしまった方もいます。

アーティストを目指しながら家事を担当しているという夫を持つ女性は、カウンセリングが終わるころには開き直れて、

「私は家事が嫌いだし、彼に成功はして欲しいと思うのも、それは周囲の目を気にしてるからで、成功しないほうが他の女性にも取られる心配は無いし、本当は売れないで欲しいって思っています」と仰いました。どう思おうと自由です。

夫婦が納得しているのなら「そんなこと言っちゃいけない」「こういう結婚が幸せ」「こういう結婚は不幸」だなんて誰にも言えないのです。

旦那さんに対して不安が強かったり、辛く当たってしまう原因が判ったとしても、周囲への対処の仕方(勝手に噂させない、言われた時の対処法)もアドバイスさせていただいてます。

「仕方ない」と思うことでも「嫌なこと」は少ないに越したことはありません。「嫌だ」と思うことを「仕方ない」と諦め、見ないようにしていると、気が付かないまま大切な人に嫌な感情をぶつけてしまうことがあります。


「私を受け入れて」という癖

過去に悲しい出来事や辛い出来事があった人は「人間関係が上手くいかない」「人から裏切られることが多い」「人間不信だ」という人がいます。その中には無意識にあることが癖になっていて、それが原因で人間関係が上手く行かなっているということがあります。

その癖とは、過去の嫌な出来事を新たに出会った人に話さなければいられないという癖です。

「元彼にひどい扱いを受けた」「昔、いじめにあっていた」「親にこんな扱いをされていた」

『 私にはこんなに辛いことがあったの』それを、仲良くなりたい人に話さずにはいられないのです。

自分の辛かったことを人に話したいと思う気持ちは誰にでもあります。

しかし、初めて会った時に直ぐにその話をする。少し親しくなると、その話をせずにはいられない。

自覚がないまま、それが「癖」になってしまっているのです。

これがなぜ人間関係での悩みに繋がってしまうのかというと、自分の辛かったことは人に話し、優しくされたら嬉しいです。
「可哀想な話」をされたら耳を傾けてくれる人も多いです。

なので、悲しい話、辛い話をコミュニケーションの道具としてしまうことを覚えてしまうのです。

ですが人は最初の印象が強く残ります。聞いてくれた人がどんなに優しい人だとしても、本当に可哀想だと思われたとしても、その人との間に何かがあった時に、

『この人は、ああいう事があったから捻くれているのかな』
『やっぱり、ああいう事があったから素直じゃないのかな』と思われる瞬間も、
『ああいう事があった人だから、これは話し難いな』と気を使わせることもあるかも知れません。

そして、相手にどう思われるかよりも、この癖は自分の中で問題が起こるのです。

「出会って直ぐに過去の自分の辛い出来事を話す」が癖になっている人には、そのつもりはなくても、それを人に話すことにより、

『こんな可哀想な事があった私なのだから、大事に扱ってください』
『私が不快になるようなことは決してしないで、言わないで』
『なにか不快にさせることがあったとしても、私は心に傷がついている者だから仕方ないのです。多めにみてください』


このような気持ちがどこかに生まれていることがあり、それは、

『自分の過去に起こった出来事の傷を癒し、これからも嫌な気持ちにならないで毎日元気でいられる』責任を、
相手に期待し、要求しているのです。

なのでその相手との間で嫌な事が起きると、

「いい人だと思ったのに、」「理解してくれなかった、受け入れてくれなかった」 「裏切られた」と 相手を怨んだり、
「やっぱりこんな自分だから嫌われたのだ」 「あれを話したからバカにされた」「こんな自分だから相手にされなかった」 と考えたり、

相手との関係に不安になってくると、また「自分の悲しい、辛い話」でつなぎ止めようとします。そこには言葉にはしなくても『こんな可哀想な私なんだから優しくしてよ』という気持ちが隠れています。

それでも上手く行かないと『 あの過去の出来事せいで自分はこうなった』と、過去の出来事以外の他の原因を探すこともなく、自分の「今」にある原因を見なくなってしまう為に同じことを繰り返してしまうのです。

人間関係で悩み、同じようなことが思い当たるという方は、自分が『過去の辛い話をしたい理由』をよく考えてみましょう。『どうして会ったばかりの相手に、自分に辛い過去があった事を知ってもらいたいのか?』を、です。

「全てを知って欲しいから」「自分の全てを受け入れて欲しい」という人もいますが、「受け入れる・受け入れてくれた」とは、どのようなことを指すのでしょうか?自分に非があることも全て「あんなことがあったのなら仕方ない」と許してくれることだとを考えていないでしょうか。

もし、「可哀想なあなた」だからと何でも許してくれる人がいたとしたら、そのような人に会ったとしたら、
忘れたい癒されたいと願っているはずの「その過去」や「可哀想な自分」を自分が手放したくなくなってしまうでしょう。

また、自分の人を寄せ付ける魅力は「可哀想な自分」だけだと無意識に勘違いしてしまいます。

そうなってしまうと、辛い出来事により過去は被害者だったのだとしても「その出来事を今でも使い続けている自分」は「今の加害者」なのです。

会ってすぐに「受け入れて欲しい」と要求し、「どう思われたか」「あれを話したからこう思われたのか」「受け入れてもらえなかった」「裏切られた」と自ら不安材料を増やしてしまうのなら「過去の悲しい出来事」を会って直ぐの人に話すのはやめましょう。

きつい言い方ですが、それを「ネタ」にするのをやめるのです。

「傷ついたことがあったから人が怖くて何を話していいか分からない(だから話してしまう)」と言う人もいましたが、「人」を求めている自分を認め、『人が怖い』なんて言葉を使うのをやめ、話難いのなら「今の自分」は「人見知り」だと考え「なら、どうしたら良いか?」を考えるのです。

人との話題も「過去の辛かった自分」に乗せて話すのはやめ、
「今、何が嬉しかった」 「今、何が好き」 「今、嫌なことがあった」 「これから、どうしたい」

「今」の自分の話題をするように心掛けます。そうしているほうが 自分でも 「自分の良さ・面白さ・魅力」に気づくことが多くなるでしょう。

そうなると「悲しい過去の話」はコミュニケーションに必要なくなっていき、なくなってきた時に初めて「必要なかったんだ」ということにも気づきます。

意識してやっていた訳ではないので「癖」です。
癖とは、それが癖だと自分が認めないと「気を付ける」「やめる」ということが出来ません。

辛く悲しいことがあったのは事実。
それなら尚のこと本気で自分を可哀想だと思い、いっときの慰めや優しさを求めるのではなく、誰よりも自分が一番に自分の事を真剣に考えてあげ、これからはもう悲しい思いはさせないよう引き上げてあげましょう。

彼女が欲しい・ニート

男性 30代後半 ※ご本人の承諾を得ています。
【ご相談内容】
話すのが苦手、その為に就職活動も上手くいかない。彼女ができない。

半年前までアルバイトをしていましたが、現在は無職でご両親と同居されています。

高校を卒業してから就職しましたが続かず、それからはアルバイトをしたりしなかったりの生活。
ご両親は優しく、就活は応援はしてくれるが、働いていなくても怒られる事もなく家族仲も良いそうです。

とても話しにくそうに話します。ご両親や同級生とは話せるというし、話せないというよりは口を開けないようにしているから話しにくい感じなので、少し迷いましたが「口を開けていただけますか」とお願いし、口内を見せてもらうと歯が殆どありませんでした。

私が初めて会った人だから、歯が無いことを気にして口を開きにくかったのかを聞くと、
自分が歯を気にして口を開けないようにしていたとは気付いていなかったそうです。

「歯がないことを気にしているのなら気にしないでください」と伝えるとスラスラとお話しできるようになりました。

また、部屋に入った時から強い体臭が気になったので、失礼だとは思いましたが「最後にお風呂に入ったのはいつですか?」と伺うと、覚えていないけど多分一週間位前だそうです。

「もし私の歯が殆どなかったらどう思いますか?」と聞くと「驚きます。信用できないかも」というので、
どうして驚くのか、信用できないと思うのかを伺うと、
「お客さんがくる仕事をしている人だと思えない、だらしなさそう、こんな人で大丈夫かなと思う」

では、前歯だけないのならどうだったかも伺うと「それでも同じように思う」と仰いました。

自分の歯は、欠けたり溶けたりしていると思っていたけど、こんなに無くなっているとは思っていなかった、
いつからか鏡で歯を見ることをしなくなっていたそうです。

歯が無くて恥ずかしく、口を開けにくかったのなら、歯がないことを気にしているという事なのですが、
気にしているという自覚がなかったので、心の問題だと思っていそうです。

入浴が嫌な理由は、一度お風呂に入ってから、お風呂に入らないでいると二日目くらいが体がベタベタしてきて辛い。二日目を過ぎるとそれがなくなってくるので、あまり入りたくないそうです。
毎日入浴することは考えられないのかを聞くと、それは色々なことをやっているうちに時間がなくなってしまうので出来ないと言います。

好きな人ができたら、彼女ができたら清潔にして会うようにすると言うので、
初めて会った時に歯がない、入浴もあまりしていない状態だと、いくら後でお風呂に入ってから会ったとしても、それまで「その生活をしてきた性格」を嫌がられてしまうかも知れない。

彼女が欲しいと思うのなら、話せるようになりたいのなら、直ぐに結果は出ないが先ずは歯科医院に行くことをお勧めすると、
「このままの自分を愛してくれる人いい」「このままの自分を受け入れてくれる人が理想」と言います。

では出会いを求めるために、どこに行くかを考えたことがありますか?と聞くと「仕事が決まってから考えたい」と。

仕事について伺うと、今までの仕事であった嫌な出来事を話され、いつも「明けない夜はない」と思うから、新しい仕事を探せば良いと思って辞めるそうです。

就活が上手くいかないとのことでしたが、今は仕事を探すこともしていませんでした。

ネット上でのコミュニティーがあるのではないかお聞きすると、ネット上のゲーム仲間やコミュニティーがあるそうです。
どのようにしているのかを見せていただくと、匿名で好きなアニメのアイコン作られた彼がいて、最近の投稿にも「明けない夜はない」と書かれています。
嫌なこともたまにあるけど励ましあったり慰め合ったりする仲間がいて、とても楽しいのだそうです。

彼のご相談内容「話すのが苦手」は置いておき、

○就職活動がうまくいかない(これは途中から仕事が続かないに変わりました)
○彼女が欲しい

これらが上手くいかない原因は、真剣に求めていない、求められないからでした。

後半はとても素直に気持ちを話してくださり、彼女が欲しいのは単に可愛い女性を側に置きたいというのもありましたが、
どんどん掘り下げて出てきた沢山の理由を要約すると

○人生を逆転させたい、可愛い彼女ができたら自分をみる周囲の目も変わると思うから
○あと何年かしたら両親も亡くなると思うので、結婚してないと孤独死が怖い

周囲の人とは誰なのかをお聞きすると、「今は特に付き合っている友人もいないので彼女が出来たら外に出たいと思っている」

仕事をしたい理由は

○「やっぱり、働かなくちゃいけないと思うから」「働いていないと他の人と話が合わないから」

彼がカウンセリングを受けにきた理由は、
気がついていませんでしたが「親が老いてきて、無意識に一人になるのが不安になってきたから」でした。

彼にもお話しした事ですが、今までやっていなかった事が急に出来る、いっぺんに自分が変わるというのは難しいです。

人は幼い頃から幼稚園や保育園に通うことから始まり、それから毎日何かしらどこかに通う、行動するというということを続けています。しかし、それをやめ、何もしない期間が続けば続くほど、本人がこのままじゃ嫌だと思ったとしても、その中にある楽には慣れてしまい抜けにくくなってしまうのも当然のこと。

人との関わりがないと、嫌なこともなければ喜びを感じることも出来ないのですが、楽しさもネットの中で感じているのです。ネット上でも喜びを感じられるのならそれは「架空のもの」ではありません。

「それじゃあいけない」とか、インターネットは、SNSは、自己顕示欲が、承認欲求がなどと言っても、あるものはあるのです。それが楽しいのなら「このままじゃいけない」なんて、本当に思わないほうがいい。

自立したいと思っていても、自分が働かなくても楽しいこともあり、生活もしていける環境を与えられていたら、
そこから抜け出す意味が見つけられないから難しい。

それでも自立しなければならないと思い、仕事を始め「絶対に続けなけばならない」自分にプレッシャーをかけてしまうと、嫌なことに敏感になってしまい、結局辞めてしまうことになる。

それなら「いつ辞めたって生きていける環境がある」としっかり開き直り「だから、いつでも辞めることができる」と思いながら仕事をした方がまだいいでしょう。

働く理由は「みんなに働いていると言いたいから・みんなと同じように仕事の愚痴を言いたい」それでいいのです。

「孤独死が怖い」という人は多いのですが、多くの人が病院で亡くなると思うので医師や看護師はいます。
独身の方が「孤独死が怖い」と言っているのは、自宅で一人で亡くなった時のことを言っているのでしょうが、
よく考えてみてください。パートナーがいたとしてもパートナーが先に死去していたら一人で亡くなることもあります。
子供がいたとしても同居していなければ一人で亡くなることもあります。

そうじゃない、発見されないのが怖いのだというのなら、発見されるかされないかは「人との繋がり」があるか、ないかで違って来ます。それならネット上の友達でも信用できる人がいたら住所を教え、しばらく連絡が取れなかったら警察に通報するように頼んでおけばいいのです。

それが無理なら、地域で活動している民生委員や見守り協力機関、ボランティアなどの方々が声かけや訪問などを行っているので、細かい取り組み内容は各市区町村によって異なるため、お住まいの市町村のHPや担当窓口で確認してみることです。

ここまでお話しした後に、やっぱり歯科医院に行ってみようと思うと仰っていました。

「そんなの親が甘いんだ、家から出しちゃえばいいんだ、働かせろ」と思う人もいるのでしょう。
そうするためには先ず親御さんのカウンセリングから始めなくてはならないですが、親御さんが困っていなければカウンセリングを受ける理由はないのです。それも間違っているというのなら、親御さんの家に出向き、説得するようにお話しをしなけばなりません。
そうして話し合えたとして、親御さんの考えを変えることができ、息子さんを追い出すように言うことを聞かせ、息子さんを働かせることにも成功させ、新しい家を借りるための貯金をさせなくてはなりません。
今まで本人たちにその意思がないのに、そこまで付き合い、考えを変えさせることまでできると言うのなら「そんなの親が甘いんだ、家から出しちゃえばいいんだ、働かせろ」と言ってもいいと思います。

直接話してみないと分からない


表現と受け止め方の違い にも書いたように、本人に直接聞いてみないまま
相手の気持ちをこう思っているのだろうと決めつけてしまうと、損をする事があります。

これは20代の女性からのご相談です。※ご本人の承諾を得ています

ご相談内容
上司から無能だと思われていて無視されてる。自分だけ仕事を回してもらえない。他の社員からもそう思われているか怖い。失敗したくないのに、萎縮してしまい余計に失敗してしまう。なのでこのまま自分から辞めたい。けど本当は辞めたくない

どうして上司の方が無能だと思っていると思ったのか、理由を細かく聞いてみると、
上司から何か決定的な何かを言われた李、無視をされたということはありませんでした。

彼女が上司がやっていた仕事を手伝おうとした時に「あ、大丈夫だわ。いいや」と言われたので、
『自分が無能な為に、無視されている』と思ったそうです。

このまま怯えて失敗し続けることも嫌でしょうし、それで辞めてしまうのなら、
上司の方と直接お話をされてはどうでしょうか?と提案し、
「上司の方に、話をする時間を作ってもらう頼み方」と「どう話すか」をアドバイスさせていただきました。

彼女は思い切って上司と話してみることにしました。

こうして直接聞くことにより、もしこの上司が彼女のことを『無能だ』と思っていたのだとしても、
彼女仕事への熱意も伝わり、上司の気持ちが変わることもあるからです。

上司に聞いてみたところ、

「ああ、失敗するのは仕方ないのに、君に少し注意すると何度も謝ってくれるので、悪いと思って仕事を頼み難くなっていたのかも知れない。そんな風に気にさせていたなんて、こちらこそ申し訳なかった」と言われたそうです。

彼女はこの出来事から「私は恋愛でも同じような事(直ぐに嫌われたと思ってしまう)をしていたのかも知れない」
と気づきました。

それからは上司とも、他の方とも自然と話しやすくなり、失敗は減ったような、気にすることが減ったのか分からないけど楽になったとご報告をいただきました。

今までの自分思い癖を変えることは、小さなことでも実践し、小さく実感することにより確実に変化していきます。

人それぞれ、表現の仕方と、受け止め方が違う

対人関係で悩みが多い方は「人それぞれ、表現の仕方も、受け止め方が違う」ということを理解していないことが多いです。

「表現と受け止め方の違い」を理解していないことで誤解が生じ、仕事、恋愛、友人関係でも、
長く深く付き合う前に嫌ったり、嫌われたり、諦めたりしているのです。

「表現と受け止め方の違い」とは

例えばAさんBさんCさんDさんEさんの5人がいたとします。

ある日Aさんが髪型を変えてきました。
それを見たさん全員、Aさんの髪型を「可愛い」と思いました

Bさんの表現

Aさんを見た瞬間、「可愛いーっ!!」と大きな声で言う
どこがどんな風に可愛いかを興奮気味に伝える

Aさんの受け止め方

⑴「こんなに褒めてくれて、とても嬉しい」
⑵「褒め慣れているから誰にでも言うのだろう」「お世辞だろう」と思う

Cさんの表現

Aさんに「髪型変えたんだね」と言う

Aさんの受け止め方

⑴「気が付いてくれたんだ」と喜ぶ
⑵「可愛くなったね」とまでは言ってくれないCさんに不満を持つ

可愛いと言ってくれないCさんに、Aさんが「変かな?」と聞いたとしたら、
Cさんは『可愛いと思わなきゃ髪型を変えたことには触れるわけないのに』と思うかも知れません

Dさんの表現

「可愛いね」とだけサラっと言う

Aさんの受け止め方

⑴さりげなくサラっと言ったからこそ真実味があって嬉しいと思う
⑵サラッとしか言わなかったから社交辞令で言ったんだろうとしか思う

Eさんの表現

何も言わない

『本人が好んで変えたものなんだし、それをわざわざ褒める方が失礼』と思ったからです。

まるでお寿司屋さんに「お寿司を作るの上手ですね!」と言うみたいで、かえって失礼なようで言えない、
だから言わなくていいだろうと

Aさんの受け止め方

⑴可愛いと思ってくれているのは分らない
⑵自分には興味が無いのだと思う
⑶何とも思わない
⑷この髪型、変だと思っているのかな?と思う
⑸何も言ってくれないなんて意地悪だと思う

Aさんが女性で
C、D、Eさんも女性だとしたら
「僻んでいるからそれしか言えないんだろう」と思うかも知れないし

C、D、Eさんが男性だとしたら
「照れて何も言えないんだね」なんてことも思うかも知れません。

そして Bさんのように「大きく褒める人」が髪型を変えたとして、
DさんやCさんのように言われたり、Eさんのように何も言ってくれなかった場合、
自分の誉め方とは違うので、
「たくさん褒められなかったから可愛くないのかな。」と思うかも知れないし、
「この髪型は変なの?」とまで思うかも知れません。

C、D、Eさんは、自分は人に大きな表現はしなくても、
Bさんのように大きく褒められたら嬉しいかも知れないし、逆に「大げさだ」と思うかも知れません。

そして、ABCDそれぞれが いつも同じ表現や、受け止め方をするではなく、
その日の自分の状態によって違うこともあります。

これは 「どう褒めるのが正解か」「誰が性格が良くて 誰が悪い」という話ではなく、
同じ事を思っていても、人の表現はそれぞれで、どう感じるかも違うということです。

人間関係で悩みやすい方は、その人のたった一言や、一面で、
「この人は良い人」「この人は悪い人」「自分は嫌われた」と決めつけてしまいがちです。

相手がどう思っているか悩む時には、決めつける前に直接聞いてみると良いのですが、
それが難しいのなら『表現の違いはある』ということを考えてみましょう。

誰にだって本人にそのつもりはなくても『誤解されること』があるのです。
それなら自分が人を『誤解してることもある』ということです。

そして、自分にも「その日の気分」があるのです。なら人にも「その時の気分がある」と考え、
「こう思われているだろう」とか、この人は「こんな性格」だとは決めつけず、
なんでも良く捉えておかなきゃいけない…のではなく、良く捉えておいたほうが人間関係で悩むことが少なくなるでしょう。

「正しい」のかも知れない

「どの職場でも孤立してしまう」という方がいます。孤立してしまうので転職が多いと言うことも。

このような悩みを持つ方に共通しているのが、職場の不満の多さです。

「さぼって動かない人がいるのに上司は何も言わない」

「昔の不便なやり方を続けているのはおかしいので新しいやり方を提案したが上司に嫌われてしまった」

「社長が馬鹿だ、上司が無能だ、同僚は皆やる気がない」

「仕事をさぼる人の事を上司に伝えたのに何も注意してくれない」

「無能な人のことを同僚に話したら『そうだね』って言っていたのに、
その人と仲良くしてしまって私が仲間外れにされてしまった。ずるい人ばかり」

「友達を作る為に働いているのではないのに、みんな友達みたいなノリで働いている」

「私は妬まれてしまうことが多い」

前職のお話を伺うと「辞めされられました」と言いますが、よくよくお話を伺うと、
「辞めて欲しい感じだったので、辞めました」と辞めさせられたのではなかったり、

まだ今の職場を辞めていない方は「上司が私を辞めさせたがっているのは分かるんです」

前の職場で孤立してしまったので転職したばかりだと言う人方は
「新しい職場もまた前と同じような人達ばかりなんです」

言い方や出来事は多少違えど、同じような事を言う方が多いのです。

このような悩みを持つ方は、皆さん真面目で一生懸命な方なのですが、
勤め始めて早い時期に会社や同僚に不満を持ち始めます。

そしてどこか「私は正しいのに何故?」との思いが強いのです。

職場の人への指摘は事実なのでしょう。しかし、仕事の早さは人それぞれ違いますし、
本当に仕事ができない人もいるのかも知れませんが、

『そうだね(あの人は仕事ができないね)』と答えた人も、その時だけ話を合わせたのではなく、
本当にそう思っても様子を見ている途中だったり、自分にもできない事もあるかもと考えたり、
文句を言うほどではなかったのかも知れません。

仕事ができない人を悪く思うよりも、同僚を批判する人の方を良く思わなかったのかも知れません。

会社の今までのやり方に古いやり方があるのかも知れないのですが、
古いやり方でもそれを続ける理由があるのかも知れません。

効率良く出来ると思う、新しいアイディアも今までの遣り方に慣れている人達からすれば、
古いやり方のほうが効率良く動けるかも知れないのです。

『 でも、私が正しいのに 』

確かに正しいのかも知れません。

ですが他の人は違う事を正しいと思っていれば、何が正しいか決められない事もあります。
正しいと思われる事でも 同僚と揉め、上司に同僚の文句を訴えてばかりいては
『扱い難い人材』と見られてしまう事もあるでしょう。

すると「上司も分かってくれない、無能だ」と思う。

それで終わるのなら良いですが、人が自分と同じように思ってくれないと傷付き、
自分を孤独に追い込んでしまい、耐えられず転職を繰り返してしまうのならば、
やはり自分にも疑問を持ち、改善していく必要があるでしょう。

また このような方は、早い時期から『自分は出来る人だと認めて欲しい』との思いが強く、
自分の思い通りに事が進まないと我慢が出来ない面もあります。

「認めて欲しい」と思う事も「自分の思い通りでないと嫌だ」も悪い事ではありません。

「認めて欲しい」という思いが強い事を自覚していないと、
無用に焦ったり空回りして疲れてしまうこともありますが、

「自分の思い通りにならないと嫌だ」と思うのではなく、
「もし自分がボスならこうするのに」なのだとしたら、独立を考えてみても良いでしょう。

そうしてボスになった時、思い通りにできることもあるでしょうが、
人を扱う立場になったときに初めて責任の重さ、失う怖さ、
人をまとめる大変さなども経験するかも知れません。

人を雇うことはなくても、一人で仕事をする方が向いていると言うこともありますが、
そこでもやはり責任は自分一人にかかってくるのです。

「完璧な人はいない」のではなく

「 完璧な人はいない 」

この言葉は良く聞きますよね。

確かにそうなのですが、正確には「完璧な人」というのは「いない」のではなく「存在しない」のです。

というのも、人が思う「完璧」というのは、人それぞれ違うからです。

「これを人は尊敬するだろう 」「こういう人は好かれるだろう 」と自分が思うことも、
 同じように思わない人もいるのです。

なので「 完璧な人間は存在しない」のです。

人間関係で悩みを持ちやすい方には「完璧な人は存在する」と無意識に思っている傾向があります。

何故「完璧な人間がいる」と思ってしまう方は人間関係での悩みが多くなるのかというと「完璧な人間がいる」と思ってしまう方は、他人のある一面を見ただけで、一目ぼれのように「この人は完璧」と決めつけてしまいがちです。

でも一度そう思った人にこそ、自分にとって不都合な何かが少しでもあると今度は一変して「最悪な人」
だと思うようになるのです。しかもどこか「騙された」というような気持ちを持ちながらです。

完璧とまでは言わなくても初対面で他人を「良い人」と「悪い人」の二種類に分けがちで、その見方も簡単に変わってしまうのです。

では何故、良い人だと思った人に違った面が見えると「まあ、こいういうところもあるか」とは思えず、裏切られたと感じて「嫌な人」にしてしまうのかというと、どこかで『自分の幸せは自分の努力ではなく、自分以外の誰かによって決まる』と考えているからです。

なので探しているのでしょう、自分にだけ完璧に都合が良い人を。つまりは他力本願なのです。
当然その人の都合の良いことばかりできる人はいないので、不都合なことがあると「裏切られた」となってしまいます。

そして、このように自分が他人を極端に判断していると、自分も他人から同じように見られると考ます。

自分も他人から「良い人」か「悪い人」かのどちらかに思われるかと思うので、出会ってから短時間で相手から好かれることを求めたり、
少しでも好感触ではないと感じると「嫌われた」と思い込んでしまうため、自分の言動一つで他人にどう思われてしまうのかを気にし、必要以上に失敗を恐れたり、身動きが取れなくなってしまう為に人間関係に悩みが多くなってしまうのです。

このような考え方になってしまう方は、幼い頃の環境、過去の経験などどこかに原因があるのでしょう。
ですが原因を探さなくても、これから、初対面の人に会った時に相手のことを「良い人」「嫌な人」と分けたり、
自分のことを「好かれた」「嫌われた」と思ってしまったとき、「また直ぐに決めつけていると自分」を振り返るようにするだけで、ゆっくりですが確実に何かが変わってきます。

愚痴、自慢、悪口をコミュニケーションのツールとして使ってしまう



相手との関係を早く深めたい、早く信用されたい、早く自分を思われたいと焦る人ほど、愚痴、自慢、悪口をコミュニケーションのツールとして使ってしまう人が多いのですが、これは逆効果になることの方が多いです。

例えば女性が、仕事の関係者に家庭の話をしたとします。
「仕事と家事との両立は大変」だという話をしたとします。本人としては軽い愚痴のつもりだったり「両立は大変でも頑張っているの」と伝えたかったのだとして、相手にもそのまま「いいお母さん」「頑張っている人」という印象を持たれるということもあるかもしれません。

でも『この人に仕事を任せて大丈夫だろうか? 』と思われたり、『そんなに大変なら、仕事はあまり頼まないでって事かな』と気遣われてしまうこともあるのです。

異性との間では、自分をよく見てもらいたくて他の異性とのことを話す人がいます。
相手に嫌な思いをさせるつもりはなく、相手を好きだからこそ自分の価値が高いと思って欲しくて、他の異性に言い寄られた話や過去の異性関係などの話をしてしまうなど。それが原因で嫌われたら「やきもちを焼かれた」と思うかも知れませんが、やきもちではなく、異性の話を平気でする無神経さが嫌になるのです。

悪口もそうです。
共通の人物の悪口を言って、共感してもらいたいのもあれば、「私はあなたには何でも話すの。だから私のことも信頼して」という気持ちが含まれていることも。ですが共通する人に悪口を言えば、話された側は『自分のことも陰で言われているのでは・・』と思い信用されるどころではなくなるかも知れません。


好かれたい、関係を深めたい、信頼されたいと思うのなら、自分の中にある「直ぐに自分を知ってもらおう」と言う気持ちを認め、抑えることです。認めないと抑えると言うことはできません。

早く関係を深めたい焦る人は相手のことを見ていないことがあります。関係を深めたいと思うのなら、自分を知ってもらう前に相手をよく知りたいと思いましょう。すぐには分からないでしょうが、よく相手をみて話を聞き、ゆっくりと反応を見ていれば少しずつ分かって来るはずです。

緊張して何を話していいか分からないと言う方もいますが、そうしたらそのままの自分の気持ちを「緊張して何を話していいのか分からなくて」に「話したいのだけど」「会えて嬉しい」も加えて話すのです。そして相手の返事を待ち、相手の返事に対してまた自分の気持ちを返す。変なことを言ってしまったと思ったなら「変な言い方になってしまった」と伝える。コミュニケーションの初めはそれでいいのです。